舞台「しせい」にお立会頂いた皆様方へ御礼申し上げます。

 

この度は、
舞踊家 金野泰史の「『しせい』前夜の儀」、
また「生前葬」並びに「変態の儀」としての
舞台「しせい」へお立会頂き、
舞踊家金野泰史の魂の深淵より感謝申し上げます。

素晴らしいスタッフに支えられ、そしてお立会頂いた皆様方に支えられ、
舞踊家 金野泰史を成仏、供養し、変態させることが出来たと観じております。

前夜に覚悟し直し、
死に切り、生き切った一日と二日間。

ひとりの人間としての金野泰史の人生の中で、
これ程のことを執り行えたことは、今後の人生の中で大きな礎になることでしょう。

そして、その機会を与えて下さった、立会人の皆様方、
舞踊家 金野泰史の魂が少しでも皆様の人生の糧として働けば幸いです。

衷心より拝謝致します。


逝きし 舞踊家 金野泰史より





 

舞踊家 金野泰史と署名するのはこれで最後となる。

超一流の照明、一流の衣装(変態後の白衣装)、一流の写真、
ハイセンスの映像と音
素晴らしい舞監、制作班、意匠、協力者
同志の介添人と・・・師匠。
そして、多くの立会人の皆様。

何一つ悔い残ることなく終えられた舞台だ。
そんな舞台をこの儀礼で成し得たことの重大さは、まだ私の中で納まりきれない。

旧迎え盆の文月十三日(9/3)に終焉し、旧送り盆の文月十六日(9/6)までの間、
ゆっくりと儀礼「しせい」を沈ませていきたいと思う。

自らの意志で生かし始めた舞踊家 金野泰史を
自らの意志で逝かすことが出来たことは、本当に大きな転換であり、正に変態だと思う。

自身の人生の死に様を決める。
それは同時に自身の人生の生き様を決めること。

誰も自分の人生を代わりに生きてはくれないし、生きられない。
自分の人生を自分で生きること。
それは「覚悟」のいること。
目覚める必要があること。

変態したてて、まだ意が明瞭ではないが、
足の踏み場も無いほどに問題溢れる世の中でも、
この世界は変態し得るに値する世界であることだと感じさせてもらっている。

「しせい」でも使わせてもらったチャップリンの独裁者の演説の英文と訳を載せておく。
(このブログでも、以前載せているとは思うが)
20世紀史上ベストスピーチとも言われるものである。 youtubeでも検索すると幾つも出てくる。






独裁者演説


I’m sorry but I dont want to be an Emperor thats not my business I dont want to rule or conquer anyone. I should like to help everyone if possible, Jew, gentile, black man, white.


申し訳ないが、私は皇帝になどなりたくない。 それは私には関わりのないことだ。 誰も支配も征服もしたくない。できることなら皆を助けたい。ユダヤ人も、ユダヤ人以外も、黒人も、白人も。 



We all want to help one another, human beings are like that. We all want to live by each others happiness, not by each others misery. We dont want to hate and despise one another.


私たちは皆、助け合いたいのだ。 人間とはそういうものなのだ。 私たちは皆、他人の不幸ではなく、お互いの幸福と寄り添って生きたいのだ。 私たちは憎み合ったり、見下し合ったりなどしたくはないのだ。



In this world there is room for everyone and the earth is rich and can provide for everyone. The way of life can be free and beautiful. But we have lost the way. Greed has poisoned mens souls has barricaded the world with hate; has goose-stepped us into misery and bloodshed.


この世界には、全人類が暮らせるだけの場所があり、大地は豊かで、皆に恵みを与えてくれる。 自由に美しく生きることが出来る。 しかし、私たちはその生き方を見失ってしまった。 欲が人の魂を毒し、憎しみと共に世界を閉鎖し、不幸、惨劇へと私たちを歩ませた。



We have developed speed but we have shut ourselves in: machinery that gives abundance has left us in want.


私たちはスピードを開発したが、それによって自分自身を孤立させた。 豊かさを与えてくれる機械は、貧困を作り上げた。



Our knowledge has made us cynical, our cleverness hard and unkind. We think too much and feel too little: More than machinery we need humanity; More than cleverness we need kindness and gentleness. Without these qualities, life will be violent and all will be lost.


知識は私たちを皮肉にし、賢さは私たちを冷たく、薄情にした。 私たちは考え過ぎで、感じなさ過ぎる。 機械よりも、私たちには人類愛が必要なのだ。 賢さよりも、優しさや思いやりが必要なのだ。 そういう感情なしには、世の中は暴力で満ち、全てが失われてしまう。



The aeroplane and the radio have brought us closer together. The very nature of these inventions cries out for the goodness in men, cries out for universal brotherhood for the unity of us all.


飛行機やラジオが私たちの距離を縮めてくれた。 そんな発明の本質は人間の良心に呼びかけ、世界がひとつになることを呼びかける。



Even now my voice is reaching millions throughout the world, millions of despairing men, women and little children, victims of a system that makes men torture and imprison innocent people.


今も、私の声は世界中の何百万人もの人々のもとに、絶望した男性達、女性達、子供達、罪のない人達を拷問し、投獄するシステムの犠牲者のもとに届いている。


To those who can hear me I say Do not despair. 

私の声が聞こえる人達に言う、「絶望してはいけない」。

The misery that is now upon us is but the passing of greed, the bitterness of men who fear the way of human progress: the hate of men will pass and dictators die and the power they took from the people, will return to the people and so long as men die [now] liberty will never perish


私たちに覆いかぶさっている不幸は、単に過ぎ去る欲であり、人間の進歩を恐れる者の嫌悪なのだ。 憎しみは消え去り、独裁者たちは死に絶え、人々から奪いとられた権力は、人々のもとに返されるだろう。 決して人間が永遠には生きることがないように、自由も滅びることがない。



Soldiers dont give yourselves to brutes, men who despise you and enslave you who regiment your lives, tell you what to do, what to think and what to feel, who drill you, diet you, treat you as cattle, as cannon fodder.


兵士たちよ。 獣たちに身を託してはいけない。 君たちを見下し、奴隷にし、人生を操る者たちは、君たちが何をし、何を考え、何を感じるかを指図し、そして、君たちを仕込み、食べ物を制限する者たちは、君たちを家畜として、単なるコマとして扱うのだ。



Dont give yourselves to these unnatural men, machine men, with machine minds and machine hearts. You are not machines. You are not cattle. You are men. You have the love of humanity in your hearts. You dont hate only the unloved hate. Only the unloved and the unnatural.


そんな自然に反する者たち、機械のマインド、機械の心を持った機械人間たちに、身を託してはいけない。 君たちは機械じゃない。 君たちは家畜じゃない。 君たちは人間だ。 君たちは心に人類愛を持った人間だ。 憎んではいけない。 愛されない者だけが憎むのだ。 愛されず、自然に反する者だけが憎むのだ。 



Soldiers dont fight for slavery, fight for liberty.

In the seventeenth chapter of Saint Luke it is written the kingdom of God is within man ” – not one man, nor a group of men but in all men in you.


兵士よ。 奴隷を作るために闘うな。 自由のために闘え。 『ルカによる福音書』の17章に、「神の国は人間の中にある」と書かれている。 一人の人間ではなく、一部の人間でもなく、全ての人間の中にあるのだ。 君たちの中に。



You, the people have the power, the power to create machines, the power to create happiness. You the people have the power to make life free and beautiful, to make this life a wonderful adventure.


君たち、人々は、機械を作り上げる力、幸福を作り上げる力があるのだ。 君たち、人々は人生を自由に、美しいものに、この人生を素晴らしい冒険にする力を持っているのだ。



Then in the name of democracy lets use that power let us all unite. Let us fight for a new world, a decent world that will give men a chance to work, that will give you the future and old age and security.


だから、民主国家の名のもとに、その力を使おうではないか。 皆でひとつになろう。 新しい世界のために、皆に雇用の機会を与えられる、若者に未来を与えられる、老後に安定を与えてくれる、良識ある世界のために闘おう。



By the promise of these things, brutes have risen to power, but they lie. They do not fulfil their promise, they never will. Dictators free themselves but they enslave the people.


そんな約束をしながら獣たちも権力を伸ばしてきたが、奴らは嘘をつく。 約束を果たさない。 これからも果たしはしないだろう。 独裁者たちは自分たちを自由し、人々を奴隷にする。 



Now let us fight to fulfil that promise. Let us fight to free the world, to do away with national barriers, do away with greed, with hate and intolerance.


今こそ、約束を実現させるために闘おう。 世界を自由にするために、国境のバリアを失くすために、憎しみと耐え切れない苦しみと一緒に貪欲を失くすために闘おう。 


Let us fight for a world of reason, a world where science and progress will lead to all mens happiness. Soldiers in the name of democracy, let us all unite!


道理ある世界のために、科学と進歩が全人類の幸福へと導いてくれる世界のために闘おう。 兵士たちよ。 民主国家の名のもとに、皆でひとつになろう。 













もう時代は21世紀。
嘆き苦しみ絶望の淵でうずくまる時代は終わりを告げた。
これからは、その想いの深淵へ深く潜り込み、生命の躍動を捉え、自らの意志で生き死んでいく時代だと思う。
私はその様に生きていく所存である。

舞踊家 金野泰史を自らの手で葬り、
変態し目覚めた眼で世界を見渡し、
新たに、舞台人、芸術家、そして舞踊家として、
「歩み始めよ」と身体が言っている。

また、改めてその再出発はこのブログにて宣言する所存。

文月十六日までは、逝きし舞踊家 金野泰史と共に在りたいと思う。










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プロフィール

Yasuchika

Author:Yasuchika
YASUCHIKA
舞踊家・俳優(+生躰研究家)


1999年より俳優を始め、2003年より踊り始め、2004年より、死んだら消える文化的かつ野性の身体観、生命観を学び始め、そのチカラを基とし、また蘇生させることを伴いつつ芸術表現へと転化させている。
2009年パフォーマンスグループKIUNJI(キウンジ)を立ち上げる。(2014 年より芸術企画として活動)
また2013 年より生躰研究家として「生きてるってどういうこと?」(=生因)や響命する身体を軸とし、身の持つ自然のチカラを活性させるワークショップや稽古会を行っている。
2017年9月舞踊家としての生前葬をソロ公演で行い、YASUCHIKAと改名し新たなスタートを切る。
また生躰研究家 金野泰史として「身体との付き合い方WS」も定期的に開催している。

このサイトでは、舞踊家・俳優 YASUCHIKA、【KIUNJI】企画の公演情報や自身のステイトメント、また生躰研究家としての身体観や考え方をブログ形式でお知らせします。


生躰研究家 金野泰史 稽古会 WorkShop(or lesson )案内はこちら


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