「根なし草」



根なし草

そう表現したのは、私の友人である身体表現者だ。

私にとって、何年か前、全く芸術に関心のない友人達に最終的には泣きながら訴えていた程の命題である。


そして先日、その命題であったものを思い起こさせるものを見に行った。
インドネシアDancerと日本人Dancerが日本人Dancer主体で作品を作る過程を公開するものだ。


日本人Dancerは、日本ContemporaryDance界でも名があり、テクニックも素晴らしい女性Dancer二人である。 (その内の一人が、今回のプロジェクトの主宰)

インドネシアのDancerもContemporaryの要素を取り入れて、新しいものを生み出そうとしているベテランと若手のDancerだ。

いくつかのWorkを行いつつ、構築して行こうとしているが上手くいかないようで、その中でもある程度作られたものを提示していたが、両国共にテクニックが素晴らしいため、今時のContemporaryDanceとしては見応えのあるものであった。


その中で、インドネシアDancerに主体を預けてやったものを見て、既に感じていた、「根あり」と「根なし」の差をありありと感じさせられた。
その違いは、私にとっては既に知ってはいることであったが、やはり衝撃的であったのだ。

「舞踊」という表現世界において、如何にDanceTechniqueが優れていようと、根がなければ、舞踊にはなりえないと感じさせる歴然とした事実が、目の前に展開していたのだ。
(私にとっての舞踊とダンスの違いはとりあえず置いておいて)



根=文化


世界中で唯一ではないかと思われる文化を失った国「日本」。

伝統、かつての風俗に携わっている者なら、多少対抗出来るかもしれないが、装いや環境、いにしえの言語、リズム等々の武装があったとしても、根本的な身体に宿る文化が消滅していることにおいては、ほぼ日本人は壊滅状態であると思われる。


それを今更どうこう言っても始まらない。(と自分の中で処理はした)


だから、俺たちはタンポポの綿毛。

風に吹かれてどこかへ飛んで、そこで根を張っていくしかない。 

オーガニズムみたいに、その土地で根を張って、その土地で生まれでるものをやるしかないのか?! もっと違う飛び方が出来るのか? 

「人間は大地から離れては生きては行けないの」(シーターのセリフ)

そんなこんなで、よそものとして東京へ来た者として(生まれは東京だけど)、なんだか今の東京には根を貼れる場所がないように最近は感じ始めている。
根を張れた気になっても、プラント植物みたいに、地球と直接繋がってない、養殖された花しか、実しか成らないんじゃないかって。 
でもそれも、考え方を変えれば、根の張りどころを、大地から、地球から離れて、もっと大きな枠組みの中に根を張ればいいのではないか? 地球上の生物という枠組みからはなれて、もっと大きな、もっと深淵なる生命というもののフィールドにおいての根の張り方があるんじゃないか? 
そんな空想に思いを馳せながら、この地球で生きるものとして、再度生きているとはどういうことなのか?ということを見つめなおしていきたいと思っている。



 

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プロフィール

Yasuchika

Author:Yasuchika
YASUCHIKA
舞踊家・俳優(+生躰研究家)


1999年より俳優を始め、2003年より踊り始め、2004年より、死んだら消える文化的かつ野性の身体観、生命観を学び始め、そのチカラを基とし、また蘇生させることを伴いつつ芸術表現へと転化させている。
2009年パフォーマンスグループKIUNJI(キウンジ)を立ち上げる。(2014 年より芸術企画として活動)
また2013 年より生躰研究家として「生きてるってどういうこと?」(=生因)や響命する身体を軸とし、身の持つ自然のチカラを活性させるワークショップや稽古会を行っている。
2017年9月舞踊家としての生前葬をソロ公演で行い、YASUCHIKAと改名し新たなスタートを切る。
また生躰研究家 金野泰史として「身体との付き合い方WS」も定期的に開催している。

このサイトでは、舞踊家・俳優 YASUCHIKA、【KIUNJI】企画の公演情報や自身のステイトメント、また生躰研究家としての身体観や考え方をブログ形式でお知らせします。


生躰研究家 金野泰史 稽古会 WorkShop(or lesson )案内はこちら


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