3・11




3・11から一年と1日がたった。

濃密な時間を過ごしたように記憶している一年が、過ぎ去れば時は早い。


3・11から私はどのように変化したのだろうか? 
あの震災に於いてからの変化を自身に問うてみても、何一つ思い当たらないのが正直なところではある。

とは言っても、現在大きな変化を要求されている最中であり、その方向性もまだ見定まらぬまま、悶々とした日々を過ごしているのは常なることではあるものの、自身の意思外からの要求であるし、この必然を逃してしまっては、変化を求めつつも、変化を恐れている私が変わるキッカケは失われる。 なんとしてもこの機に乗らなくてはと思いめぐらしている日々ではある。 


そんな日々の中、「人は不可能性を可能にすることが、生きることである」というような意味合いのことを言っていた私の生の師匠の言葉を思い出している。

私の認識では現代文明において人類は、不可能を可能にしてきたと単純に結論づけてもほぼ誰も反対はしないだろうと思っている。 

だが、はたしてそうなのだろうか? 

確かに現代文明は不可能性を可能にしてきたし、それを築き上げてきたのも人間だ。
しかし、人類という生物は果たしてなにを可能に出来てきたのだろうか?

裸一貫で、古の人々と比べた時、生命として、どんな不可能性を可能にしてきたのだろうか?
何か一つでもあるだろうか?

私は何一つ思いつかない。(あるとするなら、ストリートダンサー達のテクニック位か…)

人が生きるということが、不可能性を可能にする行為ならば、私たちは随分とズレた方向性でそれを成し遂げてきてしまったのではないだろうか? 

私たちが可能にしてきたものが、私たちの作り出した道具以外に何もなく、人類としての不可能性を何一つ可能にしてこなかったし、むしろ生命としての不可能性を誤魔化して、可能であったものも不可能にしてきてしまったようにも感じさせられたのが、3・11であった気がする。

自然と共に生きることを避け続け、自然の息吹にさらされて、裸一貫になった時、我々に残されているものは何か?

もう一度そこから考え直し、生命として、人間として不可能性を可能にするアプローチをしっかり培わなくてはならないのではないかと、切実に思うのである。



3・11を振り返り、これから先のことを考えて、私はそう思っている。






 

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No title

非常に共感致しました。
私も3.11を機に、自然の猛威の前に、人類のが無力さを思い知らされました。
私も齢を重ね、幾年前と比べても、どれだけ進化ができたのかと自問自答を重ねても答えがでず。
少なくとも、手を差し出すことで、救えるものがあるとするのであれば、無力ながらもためらわずに、
手を伸ばすために、馳せ参じる覚悟でございます。
今後もブログを楽しみに拝見させていただきます。

虎次郎さんコメントありがとうございます。

私たちは進化の方向性を随分と勘違いしてしまったように感じて致し方ないです。

本当の進化とは、如何に自然と共生していくのかと思っております。
随分と遠回りをしていると思いますが、多くを気付くチャンスは3・11で訪れているかと思います。

これからも、まだまだ試練はやってくるかもしれませんが、生きているうちに多くを気付き、変化していきたいと思っております。 
それが退化と呼ばれようと(笑)
プロフィール

Yasuchika

Author:Yasuchika
YASUCHIKA
舞踊家・俳優(+生躰研究家)


1999年より俳優を始め、2003年より踊り始め、2004年より、死んだら消える文化的かつ野性の身体観、生命観を学び始め、そのチカラを基とし、また蘇生させることを伴いつつ芸術表現へと転化させている。
2009年パフォーマンスグループKIUNJI(キウンジ)を立ち上げる。(2014 年より芸術企画として活動)
また2013 年より生躰研究家として「生きてるってどういうこと?」(=生因)や響命する身体を軸とし、身の持つ自然のチカラを活性させるワークショップや稽古会を行っている。
2017年9月舞踊家としての生前葬をソロ公演で行い、YASUCHIKAと改名し新たなスタートを切る。
また生躰研究家 金野泰史として「身体との付き合い方WS」も定期的に開催している。

このサイトでは、舞踊家・俳優 YASUCHIKA、【KIUNJI】企画の公演情報や自身のステイトメント、また生躰研究家としての身体観や考え方をブログ形式でお知らせします。


生躰研究家 金野泰史 稽古会 WorkShop(or lesson )案内はこちら


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