今朝





目覚ましよりも早く目が覚めた私は腹の上で手を組み足は均等に開かれ綺麗なシンメトリーの体をなしていた。


目覚めのタイミングは寸分違わずに合っていると感じる。

何故なら頭は明解に自分の部屋を認識し体の状態を瞬時に把握出来たのだ。



だがその瞬間、身体の中で、流砂のような動きが感じられ、前から後ろ(空間的に捉えるならば、上下へ)流れ落ちて行ったのだ。


その時私はそれを、ふと死へと移行する感覚の動きであるかのように感じ、得も言われぬ喪失感を知覚したのだ。


だがその短い流砂の感覚が落ち着き消えゆくと、なんとも透明な身体がそこにはあり、重力から解放され静寂をたたえていた。


その感覚世界に住まいながら、喪失感の訳に思いを巡らし、再度の眠りに私は陥って行ったのだが…



死の感覚…



今年になって、思考よりも感覚的な死が私の傍らに輪郭を伴って現出して来ているようだ。




その今朝の感覚に触発されて、こんな空想をしてみる。




目覚めると人は生き返った感覚を得る時がある。


病の経過や、酷く疲弊しゆったりと寝た後などの目覚めの時だ。
ということは、寝ることは1度死んでいると言うことも出来る。



毎日毎日人は死に(眠り)、生き返る(目覚め)という訳だ。

(寝ている間に、中身があっちゃに行ったりしてね)


そうなると、目覚める前に死と生が裏返される時がある訳で、私は計らずどういう訳か、その境目を体験し認識出来たのかもしれない…


そう考えた。


その流砂のごとき動きは、また別の印象として、一皮剥ける感覚もあったのだ。

表出した死の皮が、新たな生を迎えるために、剥れて行く…または新たな生が死の殻を破いてくれる…



それは私にとって、観念的にも哲学的にも解釈されることのない「生」のありようの一つのピースとして記憶された。
















それは、金曜の朝の話。  









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金野さま


『死』の感覚の話、大変面白く拝読しました。



私の好きな哲学者は、人間の身体にとって睡眠とは小さな『死』のサイクルである、と言っています。体と記憶を地球に一旦預けて、毎晩々々死の世界に赴いては、新たな活力を得て再び地上の生活を営む、という話を若い頃に読んだのを思い出しました。


その時、記憶との接点を行き来する間に夢が生まれる、とも。




現代の人間は、自分も含めてそうですが、身体を地球に預けきるような良い睡眠を、体験出来なくなっているのではないか。金野さんの体験を読み、そう感じました‥




先日の公演『HAKU』は、都合により拝見できずとても残念です。友人から、とても面白かったという話を聞きました。





とりあえず、佐川急便には早く来て欲しいです。


ではまた。



貞吉さんcomment有り難うございます。



その哲学者はシュタイナー氏でしょうか?


全くその哲学者の言っていることは、一つの真実かと思います。


こういう考え方が、思想、哲学ではなく、ある種の真実が含有されているものとして捉えられるようになれば、(要は非科学的と言われるもの)もう少し世の中は豊かになり、生きやすくなるんじゃないかと思う次第であります。



それの普及活動が一つの芸術家の役目だとしたら、僕らはもっと実力をつけて名を上げたほうがいいよね。



佐川に頼むなら、時間指定して欲しいね(笑)


お疲れちゃん。



プロフィール

Yasuchika

Author:Yasuchika
YASUCHIKA
舞踊家・俳優(+生躰研究家)


1999年より俳優を始め、2003年より踊り始め、2004年より、死んだら消える文化的かつ野性の身体観、生命観を学び始め、そのチカラを基とし、また蘇生させることを伴いつつ芸術表現へと転化させている。
2009年パフォーマンスグループKIUNJI(キウンジ)を立ち上げる。(2014 年より芸術企画として活動)
また2013 年より生躰研究家として「生きてるってどういうこと?」(=生因)や響命する身体を軸とし、身の持つ自然のチカラを活性させるワークショップや稽古会を行っている。
2017年9月舞踊家としての生前葬をソロ公演で行い、YASUCHIKAと改名し新たなスタートを切る。
また生躰研究家 金野泰史として「身体との付き合い方WS」も定期的に開催している。

このサイトでは、舞踊家・俳優 YASUCHIKA、【KIUNJI】企画の公演情報や自身のステイトメント、また生躰研究家としての身体観や考え方をブログ形式でお知らせします。


生躰研究家 金野泰史 稽古会 WorkShop(or lesson )案内はこちら


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